はじめに
この度はDALI SOUND HUBをお選びいただきありがとうございます。DALIは、音楽の体験を向上させるため絶えず努力を重ねるとともに、生活や住居により適したオーディオ製品を設計することで、世界中で高い評判を得ています。DALI SOUND HUBワイヤレスストリーミングプリアンプは、この2つの願望を表現した最新の製品です。
DALI SOUND HUBは、慎重な据付を要する技術的に高度な製品です。したがって、DALI SOUND HUBを据え付ける際には、このマニュアルをよくお読みになり、記載されたアドバイスに従うことをお勧めします。
この「はじめに」セクションに続き、本マニュアルは開梱、据え付け、セットアップ、接続と使用のトピックをカバーしますが、別売りのBluOS NPMおよびHDMIモジュールの据え付けと使用を説明したセクションも含まれています。本マニュアルは、まずDALI SOUND HUBの概要を説明します。
1. SOUND HUBの概要
DALI SOUND HUBは、OBERON C、CALLISTO C、RUBICON CシリーズなどのDALIワイヤレススピーカーシステム用のコントロールプリアンプ兼音源選択ハブです。
DALI SOUND HUBは、有線音源とワイヤレスオーディオストリームの両方を受け、それを接続されたアクティブスピーカーにワイヤレスに伝送します。
SOUND HUBには5つの有線オーディオ入力があり、Bluetoothオーディオデバイスに接続することもできます。有線入力は、アナログのミニジャックおよびRCAフォノソケット、同軸デジタル入力、および2つのTOSLINK光デジタルソケットによって構成されています。SOUND HUBのBluetoothは、SBC、AAC、aptXおよびaptX HDオーディオストリーミングフォーマットとの互換性があります。ワイヤレススピーカー接続に加え、SOUND HUBにはモノラルのサブウーファーおよびステレオのプリアンプ出力が搭載されています。
DALI SOUND HUBの入力および出力能力は、次の1つか2つのオプションモジュールをインストールすることで拡張可能です。
NPM-1とNPM-2iモジュールはBluOSストリーミングプラットフォームを使用して、SOUND HUBがさまざまなネットワークストリーミングサービス、ミュージックライブラリ、インターネットラジオ、USBストレージからオーディオを再生できるようにします。NPM-2iモジュールは、Apple Airplay 2ストリーミングテクノロジーを組み込んでいる点でNPM-1と異なります。NPMモジュールの据え付けと使用についてはセクション7/38ページで説明、図解します。
HDMIモジュールは、HDMI ARCまたはHDMI eARC対応テレビの入力を追加し、Dolby DigitalおよびDTSデコーディングを内蔵しているため、SOUND HUBがマルチチャンネルのスピーカーシステムにブロードキャストできるようにします。HDMIモジュールの据え付けと使用についてはセクション8/46ページで説明、図解します。
HDMI eARC (HDMI 2.Xと表記されることもあります) は、HDMI ARCよりもはるかに高質のオーディオパフォーマンスを可能にするテクノロジーです。特にeARCは、最大8チャンネルの非圧縮ハイレゾオーディオを、テレビからDALI SOUND HUBのようなオーディオデバイスに送信することができます。お持ちのテレビがARCとEARCの両方の接続または設定オプションに対応している場合は、必ずeARCオプションを使ってDALI SOUND HUBに接続してください。
SOUND HUBは、前面パネルのコントロールか、付属のBluetooth接続型リモコンを使ってコントロールすることができます。NPMモジュールがインストールされていると、SOUND HUBはBluOS Controlアプリを通じてコントロールすることもでき、HDMIモジュールが取り付けられている場合は、一部の機能の操作にテレビのリモコンも使用できます。
2. 開梱
DALI SOUND HUBパックの内容を図D5/9ページの図と下のリストに示します。
- SOUND HUB
- 国際電源ソケットアダプター付き電源
- Bluetoothリモコンとバッテリー
- ドキュメントパック
SOUND HUBを開梱する際にはご注意ください。ユニットの上面と前面パネルディスプレイには透明の保護フィルムが貼られています。この保護フィルムは、SOUND HUBが最終位置に据え付けられるまで貼ったままにしておくことをお勧めします。
注意: 将来使用する際に備えてSOUND HUBのパッケージを保管しておくことをお勧めします。それが可能でない場合は、責任を持って処分してください。
3. 据付とセットアップ
3.1 設置場所
DALI SOUND HUBは、基本的に都合の良い場所に設置できますが、接続先のスピーカーと同じ部屋に、それらのスピーカーから10メートル (33フィート)以内の場所に配置してください。SOUND HUBは家具ユニットや棚の上に設置することをお勧めしますが、唯一の制約は、主電源や有線音源の場合の信号ケーブルにアクセスできる必要があるという点です。
注意: Bluetoothリモコンを使用する場合、SOUND HUBは閉じた戸棚の中や見えない場所に配置することができます。
SOUND HUBモジュールのいずれかまたは両方を取り付ける予定の場合は、SOUND HUBを最終的な設置場所に配置する前にその取り付けを行う必要があります。モジュールの取り付け手順については、セクション7 / 38ページおよびセクション8/46ページを参照してください。
3.2 使用の準備とスイッチオン
DALI SOUND HUBの据え付けプロセスは以下の手順に従って開始してください。
- SOUND HUBリモコンに電池を装填します。図D6/11ページに電池の取り付け方法を示します。
- SOUND HUBの配置場所を選んでモジュールの取り付けが済んだら、図D1/5ページに示すように電源ケーブルを背面パネルのPOWERソケットに挿入し、電源を適切な主電源ソケットに差し込みます。
- 図D2/6ページに示す前面パネルのスタンバイボタンを押して、SOUND HUBに電源を入れます。SOUND HUBのリモコンは、Bluetoothを介して30秒以内に自動的に接続します。
注意: SOUND HUBを以前使用したことがある場合は、既定設定へのリセットが必要とされる場合があります。SOUND HUBをリセットするには、セクション6.3 / 35ページの手順に従ってください。
3.3 スピーカーの接続
SOUND HUBにHDMIモジュールが取り付けられている場合、最大7つのスピーカー位置および1つのサブウーファー位置での接続が可能ですが、3つのDALIワイヤレススピーカーシリーズ(OBERON C、CALLISTO C、RUBICON C) の一部のモデルは、特定のチャンネルにしか割り当てることができません。スピーカーと可能な役割を右の表に示します。
SOUND HUBにHDMIモジュールが取り付けられていない場合、接続可能なのはステレオの左右のスピーカー位置とサブウーファーだけです。いずれの場合も、サブウーファーはSOUND HUBの有線サブウーファー出力に、またはDALI WSRワイヤレスサブウーファーレシーバーを介して接続できます。
スピーカーチャンネルの割り当て
モデル | 前方左 | 前方右 | 中央 | 側方左 | 側方右 | 後方左 | 後方右 | サブ |
OBERON C | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
CALLISTO C | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
RUBICON C | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
WSR | ✓ |
注意: SOUND HUBがオーディオをDALI WSRワイヤレスサブウーファーレシーバーまたはその有線サブウーファー出力にルーティングする方法は、オーディオの種類によって異なります。マルチチャンネルでエンコードされたオーディオがSOUND HUB HDMIモジュールを介して入力される場合、サブウーファーはデコードされたLFE (低温効果)信号を再生しますが、オーディオが通常のステレオの場合、サブウーファーは、適切にローパスフィルタされた信号のコンポーネントを出力します。この場合、前面左右のスピーカーの出力信号も、スピーカーのサイズに応じて適切にハイパスフィルタされます。
SOUND HUBまたはDALI WSRに接続する際は、必ずサブウーファーのLFE入力を使用してくださ い。サブウーファーにLFE入力がない場合は、標準ライン入力に接続し、ローパスフィルタをバイパス に切り替えるか、ローパスフィルタの周波数を最大に設定します。