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Apple製品リサイクルガイド
iPad Pro 11インチ (M4) Wi-Fi
iPad Pro 11インチ (M4) Wi-Fi + Cellular
iPad Pro 13インチ (M4) Wi-Fi
iPad Pro 13インチ (M4) Wi-Fi + Cellular
2025年6月
目次
このガイドについて
製品の識別
2012/19/EU指令の附属書VII対象コンポーネント
安全に関する注意事項
バッテリーの安全性
作業スペースの安全に関するガイドライン
熱暴走した場合の対応
分解手順
推奨される工具
手順
製品コンポーネントとその位置
その他のリソース
このガイドについて
Appleは、リサイクル素材や再生可能な素材のみを使用して製品を製造することを、将来の目標としています。この目標を達成するための重要な手段の1つが、使用済み電子機器の資源再利用率を高めることです。
Apple製品リサイクルガイドは、Apple製品の分解方法を電子機器のリサイクル業者に説明するためのガイダンスであり、資源を最大限再利用することを目的としています。このガイドでは、分解方法を順を追って説明し、リサイクル業者が分解後の部品を素材ごとに適切なリサイクル業者に引き渡せるよう、製品の材料組成に関する情報を提供しています。
分解の手順は、トレーニングを受けた専門の電子機器リサイクル業者のみが実施することを前提にしています。リサイクル業者には、分解作業に関連する、環境、健康、安全に関するすべての適用法令への準拠状況を自主的に評価し、それらの法令に確実に遵守する責任があります。適用される法令には、この作業によって生じた廃棄物の管理、取り扱い、配送、廃棄に関する法令や、この作業に関与するすべての従業員の健康と安全を保つための法令が含まれますが、これらに限定されません。
このガイドに関するご質問やご意見がありましたら、contactesci@apple.comまでEメールでご連絡ください。
製品の識別
iPadのモデルを識別する方法について詳しくは、以下のサポートページをご覧ください。
2012/19/EU指令の附属書VII対象コンポーネント
2012/19/EU指令の附属書VIIに規定されている要件は、以下の物質およびコンポーネントに適用されます。
物質/コンポーネント | 部品名 | 取り外しの手順 |
---|---|---|
表面積が10平方センチメートルを超えるプリント基板 | ロジックボード | 手順1~5に従う |
外付けの電気ケーブル | USB-C充電ケーブル | 手順1に従う |
バッテリー | バッテリー | 手順1~4に従う |
表面積が100平方センチメートルを超えるカバーガラスとディスプレイ | ディスプレイ | 手順1~3に従う |
これ以外の物質やコンポーネントで、附属書VIIの記載に該当するものはありません |
注:選別処理が必要な材料やコンポーネントの位置については、本書8ページの製品コンポーネントのセクションにある図を参照してください。その他のアイテムの位置:
USB-C充電ケーブルは、デバイス本体の底面(ポートがある場所)に接続し、ケーブルのもう一方の端は電源アダプタに接続します。
安全に関する注意事項
リサイクル業者には、従業員が作業を実施または補助する際に行うすべての行為を独力で評価し、その作業に該当する健康および安全に関するあらゆる適用法令を確実に遵守する責任があります。これには、作業を実施または補助するすべての従業員の健康と安全に関する法令が含まれますが、それらに限定されません。また、リサイクル業者には作業スペースの評価を行う責任があります。作業を実施する場所が人間工学のベストプラクティスに従って設計され、人間工学上の要件をすべて満たしていることを確認し、従業員を確実に保護してください。
リサイクル業者の従業員の安全を確保し、あらゆる危険性を軽減するため、破損したOLEDは適切に取り扱う必要があります。リサイクル業者は、破損したOLEDを適切な容器に収納し、OLED素材に関連する危険を確実に防止してください。また、OLEDは化学反応を起こさない素材のみと一緒に保管してください。いずれの廃棄物も、遵守すべき適用法令にすべて従って適切に分類および梱包し、ラベルを貼付する必要があります。
バッテリーの安全性
本製品はリチウムイオンポリマーバッテリーを使用しています。バッテリーを安全に取り外して廃棄するために、以下の手順に従ってください。
- 可能であれば、取り外しを行う前に、バッテリーを25パーセント未満に放電しておきます。バッテリーを放電しておくと、熱暴走が発生しにくくなります。
- 貴金属や時計など、通電する可能性のあるものを身に着けている場合は、感電を避けるためにすべて外してください。
- 熱暴走や有毒ガスの発生を避けるため、リチウムイオンポリマーバッテリーや、リチウムイオンポリマーバッテリーを装備したデバイスに穴を開けたり、叩いたり、押しつぶしたりしないでください。
- バッテリーを投げたり、落としたり、曲げたりしないでください。
- バッテリーを過度の熱や日光にさらさないでください。
- 電気を通さず、先のとがっていない工具のみを使用してください。
- 作業スペースに異物や鋭利なものを置かないようにしてください。
- バッテリーは現地の環境法およびガイドラインに従って廃棄してください。
作業スペースの安全に関するガイドライン
- 耐熱性のグローブと安全ゴーグルを使用してください。
- 砂の容器は作業台の上ではなく、作業台の左端または右端から0.6m以内の、手が届く場所に置いてください。容器は、広口で中身を出しやすい、押し上げ式のふたやトレイが付いた金属製のものを使用し、清潔で乾燥した未処理の砂を8~10カップ(1.9~2.4L)入れておきます。
- バッテリーは、紙やその他の可燃物から0.6m以上離してください。
- 換気のよい場所で作業してください。
熱暴走した場合の対応
次の状況が生じている場合は熱暴走が発生している可能性があり、ただちに対処する必要があります。
- リチウムイオンポリマーバッテリー本体や、リチウムイオンポリマーバッテリーを装備したデバイスから、煙、火花、すすが発生している。
- バッテリーのパウチ(外装材)が突然、急速に膨張してきた。
- シューという吹き出し音や破裂音がしている。
すべきでないこと: 熱暴走が発生しているバッテリーや、そのバッテリーが入っているデバイスに対して、水やABC/CO2消火器を使わないでください。水やABC/CO2消火器で熱暴走の症状が収まることはありません。
すべきこと: ただちに、清潔で乾燥した砂をすべて一気にバッテリーやデバイスにかけ、砂に埋めます。スピードが重要です。砂を一気にかけるのが早ければ早いほど、熱暴走が早く止まります。
すべきこと: 熱暴走によって刺激臭が発生している場合は、30分ほど部屋を空けてください。
すべきこと: 30分待ってからバッテリーに触れてください。耐熱性のグローブと安全ゴーグルを装着してバッテリーを砂から取り出します。または非接触温度計を使ってバッテリーの温度を測ります。バッテリーに触れても安全であることを確認するまでは、触れないでください。
すべきこと: 損傷したバッテリーまたはデバイス(砂の中に残った破片を含む)は、現地の環境に関する法律およびガイドラインに従って廃棄してください。
危険警告 ?
化学物質の吸入に注意
割れたガラスに注意 ⚠️
充電式バッテリーに注意 ?
分解手順
推奨される工具
- 釘抜き
- プラスチック製プライバー
- ドライバーハンドル付きプライバー
手順
- USB-C充電ケーブルと電源アダプタを取り外します。
- 画面を上向きにして、ドライバーハンドル付きプライバーをディスプレイ下部に差し込み、iPadを押さえながら下方向にこじ開けます。
- OLEDディスプレイを手で取り外します。
- プラスチック製プライバーを使って、筐体からリチウムイオンバッテリーを取り外します。
- 釘抜きを使って、メインロジックボードを取り外します。
注:この手順で分解したすべての部品は、廃棄物に関する適用法令に従って管理し、取り扱い、廃棄する必要があります。これには、ヨーロッパにおける廃棄物枠組み指令およびその国ごとの制定法が含まれますが、それらに限定されません。
製品コンポーネントとその位置
ディスプレイ (手順3)
バッテリー (手順4)
ロジックボード (手順5)
TrueDepthカメラバンパー
TrueDepthカメラバンパー
トップボタン
音量ボタン
TrueDepth カメラバンパー
TrueDepth カメラコネクタ カウリング
トップウーファー
トップツイーター
カメラテープ
カメラ
カメラフラッシュカウリング
ボトムウーファー
ボトムツイーター
USB-Cコネクタ
筐体
カメラコネクタ カウリング
その他のリソース
Appleの下取りとリサイクル
Appleの下取りとリサイクルのオプションについては、こちらをご覧ください。
その他のリソース
iPadの廃棄とリサイクルに関する情報については、こちらをご覧ください。